売却がはじめから失敗しない為に必ず抑えたいマンション査定の進め方
もしかしたら、今あなたはマンションの売却を考えていて、とりあえず不動産会社に査定を依頼しようとしているが、どこに頼めば良いのか悩んでいるのではないでしょうか?又は、インターネットで簡単に利用できる一括査定を利用しようとしているが、そもそもインターネット上の査定が信頼できるのか?しつこい営業電話などがないか?と心配になっているのではないでしょうか?
人生で一度経験するかしないかわからないマンション売却ですので、何からはじめれば良いか悩まれるのは当然だと思います。
実は、不動産売却の第一歩である査定や不動産会社選びはマンション売却においてもっとも重要な項目です。
なぜなら、あなたの立場に立って、誠実に売却をサポートしてくれる知識と経験が深い不動産会社や担当者に査定の段階で出会うことができれば、マンション売却はほとんど成功したものと考えてもよいかもしれません。マンション売却においては、そのくらい不動産会社や担当者のサポートや営業姿勢が大事なのです。
ここでは、マンション査定の進め方と注意点、そして良い不動産会社・担当者を選ぶポイントまで詳しく説明します。
読み終えて、記事通りに実践していただければ、マンション査定についてとるべき行動が明確になり、最終的には良い不動産会社・担当者に出会えるはずです。特にマンション売却が初めての方は騙されたと思って記事の通りに実践して見てください。漠然としていた査定の全体像が進めていくうちにはっきりわかるようになります。
この記事通り査定を進めてみたものの、万が一納得のいく査定が行えなかったり、良い不動産会社が見つからなかったときは、弊社( 売却コンシェルジュ )に相談してください。他社で売却できなかったマンションの売却についても多くの成功事例があるため、きっとあなたのお役に立てるはずです。
具体的なマンション査定の進め方の前に、マンション売却の流れをおおまかに抑えておきましょう。
◎ マンションを売るまでの流れ ◎
マンションの売却は次の図のように進んでいきます。
売却するマンションや売却方法によって、売却に要する期間はまちまちですが、おおむね2ヶ月~6ヶ月の間にマンションの売却は完了します。マンション査定は正に売却の第一歩ということになります。
次にマンション査定のあたり準備しておきたい書類・資料を知っておきましょう。
〇 査定前に準備しておきたい書類・資料 〇
マンション査定を進める前に、お手元に次の書類を準備しておきましょう。全てが揃っていなくても査定は進められますが、準備できない書類については予め不動産会社に伝えておくとよりスムーズです。
書類・資料名 | 補足 | 準備する人 |
---|---|---|
本人確認資料 | 運転免許証・健康保険証・パスポートなど | 本人 |
登記識別情報通知・登記済証 | マンション購入時に司法書士から受け取っている書類 | 本人 |
住宅ローンの残高がわかるもの | 住宅ローン返済予定表・銀行発行の残高証明書 | 本人が銀行に問い合わせを行う |
マンション購入時の売買契約書・重要事項説明書 | 購入時の契約書ファイルに入っています。 | 本人 |
管理規約、使用細則、長期修繕計画 | 購入時の契約書ファイルに入っています。 | 本人 もしくは 不動産会社でも準備可能 |
マンションの間取り図、パンフレット | 購入時の契約書ファイルに入っています。 | 本人 もしくは 不動産会社でも準備可能 |
キッチン、お風呂などの付帯設備の資料 | 各設備の取り扱い説明書 | 本人 無くても問題ありません |
住宅性能評価書 | 購入時の契約書ファイルに入っています。 | 本人 無くても問題ありません |
アスベスト使用調査報告書 | 購入時の契約書ファイルに入っています。 | 本人 無くても問題ありません |
耐震診断報告書 | 購入時の契約書ファイルに入っています。 | 本人 無くても問題ありません |
特に太字で記した書類は、不動産会社があなたに代わって用意することができない書類のため、事前に確認し手元に用意するようにしてください。その他の書類についてもそのほとんどがマンションを購入したときに受け取った資料一式の中にあるはずなので、探してみてください。
もしも、上記書類等のなかで紛失してしまって準備できない書類があったら、不動産会社の担当者に伝えるようにしましょう。
マンション売却のおおまかな流れと準備する書類がわかったところで、早速査定についての説明をします。マンションの査定は、次の順で進めていきます。
- 売却理由を明確にする。
- 自分自身でマンション相場を調べる。
- 不動産会社に査定を依頼する。
- 査定書を受け取る。
- 信頼できる不動産会社を見つける
次の章以降、ひとつひとつ説明しますので、このまま読み進めて下さい。
1. 売却理由を明確にしておこう。
不動産会社をマンションに呼び、査定を行う前にあなた自身のマンションの売却理由を整理しましょう。具体的には、次の項目に対して自分自身の答えを用意するようにしましょう。
- なぜ、マンションを売却したいのか?(動機)
- いつまでにマンション売却をしたいか?(期間)
- マンション売却後の住まいなどはどのようにしたいか?(買い替えか、売却後賃貸か)
不動産会社は、あなたの希望通り又は近い形でマンション売却を進めるために、販売の戦略を立ててくれます。大まかでも良いので、あなたの希望を整理するようにしましょう。
又、査定前に必ず残りの住宅ローンの金額(住宅ローン残高)を確認するようにしましょう。マンションを売却した金額で、残りの住宅ローンの全額を銀行に返済すること(住宅ローンの完済)になるため、マンションを売却する金額は、少なくとも住宅ローン以上の金額である必要があるためです。
万が一、マンション売却の金額で住宅ローンを完済できない場合で、どうしてもマンション売却を行わなければならない場合は任意売却という売却方法もあります。詳細は次の記事をご確認下さい。
2. マンション相場をあらかじめ調べる
売却の理由を整理したら、次はあなたのマンション相場を確認します。正確な金額は不動産会社が査定をしてくれるので、この段階ではざっくりとした金額のイメージを掴むという程度で結構です。しかし、全く調べないで不動産会社の査定に進むことは望ましくありません。自分なりの価格基準を持ち、不動産会社の提案してきた金額が安すぎないか、又は高すぎないかなどを判断できる材料を集めておくことが大切です。
マンションの相場は、インターネットの無料サービスで簡単に知ることができます。ここでは、プロも査定前に利用している2つのサービスをご紹介します。
プライスマップ
プライスマップは、不動産情報サイトのホームズを運営するライフルが運営するマンション相場検索サイトです。簡単にあなたのマンション相場が検索することが出来ますので、是非試してみてください。
マンション.navi
マンション.naviは、全国のマンションの売却価格と賃貸価格をWEB上で簡単に調べられるサービスです。ほとんど全てのマンションが検索できるため、きっとあなたのマンション相場もすぐに調べることが出来ます。
❢ マンション相場を調べるときのアドバイス ❢
3. 実際に不動産会社に査定を依頼しよう!
不動産会社に査定を依頼する前にひとつだけ抑えておきましょう。
「不動産会社の査定額 = 実際に売却できる金額」ではない。
不動産会社の査定額は、不動産会社が様々な資料をもとに算出した成約予想価格です。その査定額は、不動産会社によって異なります。中には売却依頼を受けるために、マンション相場とはかけ離れた高い査定額を提示するような会社もありますので、注意が必要です(高い金額で売りに出し、徐々に金額が下がり、相場よりも安く売却しなければならない場合さえあります)。もっとも、この記事をお読みの方は第2章で相場を確認しているので、騙されることはないと思いますが。
では、相場の範囲内で少しでも高く不動産を売却するためには、どのくらいの数の会社に、どのように査定を依頼すればよいのでしょうか?答えの説明の前に次のデータをご覧ください。
■査定価格より売却価格が上がった人、下がった人、そのままの人の売却時の動向傾向
(出典:LIFULL HOMES)
これはLIFULL HOMESが家を売った480人に行ったアンケートの結果で、不動産会社の査定価格よりも実際の売却価格が上がった人・下がった人・そのままの人の傾向を表した表です。
この表から、マンションを少しでも高く売却するためには、次の定義を守れば良いことがわかります。
最低でも3社以上に査定を依頼し、信頼できる不動産会社1社に売却を依頼し、3ヶ月以内に売ること。
では、3社以上に査定を依頼することはわかりましたが、どのように査定を依頼すれば良いのでしょうか?
実は、マンションの査定依頼はあなた自身で何件も不動産会社を回らなくても、インターネットで一括査定サービスを利用すれば簡単に複数社に依頼を行うことができます。ここでは、数多くある一括査定サイトの中から弊社がお薦めしている1社と大手不動産会社1社をご紹介します。
顧客満足度97.5%!「 HOME4U 」
HOME4Uは、NTTデータスマートソーシングが17年間運営する不動産一括査定サイトです。独自のノウハウでお客様に最適な提案ができる不動産会社のみを登録しており、最大6社の査定書を無料で取り寄せることができます。現在では、さまざまな不動産一括査定サイトがありますが、HOME4Uのみをお薦めしております。詳細は、こちらをご参照ください。
直営仲介NO.1の売却力!「住友不動産販売」
HOME4Uには登録されていませんが、大手不動産会社のなかでは住友不動産販売の査定もお薦めです。実は、私が10年近く在籍していた会社ですが、社員研修制度が充実しており、知識が深い営業マンが多い印象です。
なお、上記の2つを弊社がお薦めしている理由や査定サービス利用上の注意点については「1,000件以上の不動産を査定した私がお薦めする不動産会社の探し方」をご覧ください。
もちろん、弊社も不動産会社ですので、良い不動産会社が見つからない場合などはお気軽にご相談下さい。(売却コンシェルジュ公式サイトはこちら)
4. 部屋を実際に見てもらい、査定書を受け取る
査定の最終段階として、一括査定サイトなどで選んだ不動産会社に室内を見てもらい査定書を作成してもらいます。もちろん、基本的にどこの不動産会社に依頼しても物件調査と査定は無料で行ってもらえるので安心してください。
マンションの査定は基本的に取引事例比較法という金額算出方法によって査定を行います。取引事例比較法とは、同一マンション若しくは近隣の類似マンションの成約事例(実際に売却できたデータ)を基に、あなたのマンションがいくらぐらいなら売却できるかを算出する査定方法です。
不動産会社が査定の際に注視していることは次の点です。
不動産会社が注視している項目 | 補足 |
---|---|
マンションの築年数 | 昭和56年5月31日以前の建築確認申請のマンションの場合、旧耐震基準の構造となります。 |
広さ(㎡数)・間取り | 現在の間取りのまま売却できるか?買主による間取り変更のリフォームは可能か?(構造壁の確認) |
開口部の方角・日当たり | マンションの構造や立地によって、南向きが良いとは限りません。 |
室内状況 | 販売前に、ハウスクリーニングや簡易的なリフォームが必要かどうかの判断をします。 |
マンション全体の維持・管理状況 | 大規模修繕は計画通り行えているか、共用のエントランス・廊下は清潔に保たれているかなどを確認します。 |
利便性(駅からの距離・買い物施設) | マンションの立地は通勤、通学、日常生活に便利かなどの周辺情報を確認します。 |
分譲・施工会社 | マンションを分譲・施工した会社は信頼できる会社かどうかなどを確認します。 |
査定に関して多く寄せられる質問のひとつに、「マンションの査定前にハウスクリーニングや簡易的なリフォームを行ったほうが良いか?」というものがありますが、不動産会社の査定に際しては通常の掃除程度で結構です。売却するためにハウスクリーニングやリフォームが必要な場合は、不動産会社から提案があります。多少のキズ・汚れ等で査定額に影響が出ることはないので、ご安心ください。
5. 信頼できる不動産会社の選び方
売主にとって査定段階でもっとも重要なことは査定段階で信頼できる不動産会社や担当者を見つけることです。冒頭でもお話しましたが、責任をもってあなたのマンション売却をサポートしてくれる信頼できる不動産会社に出会えれば、あなたのマンション売却はほとんど成功したようなものです。
ここではプロが考える信頼できる不動産会社の選び方をご紹介しますので、参考にしてください。
point 1 査定金額を書面で提出する
マンションの査定金額は必ず書面(査定書)で受け取るようにしましょう。査定金額はもちろん大事ですが、その査定金額算出の根拠のほうが大事です。マンションの市場動向や周辺の成約事例などの資料と合わせて計算された査定書の説明を受ければ、なぜその金額になったかが明確にわかる上に、おそらく査定書に近い金額でマンションを売却することができます。
❢ 査定金額が根拠もなく高い不動産会社には注意 ❢
- 売却の依頼がほしいがために、あえて高い査定金額を提示してくる不動産会社には注意しましょう。周辺のマンション相場をかけ離れて高い金額では、あなたのマンションを売却することはできません。それどころか、長期間売れない状況に陥ってしまうと、購入検討者にも「売れ残っている印象」を与えてしまい、本当に売れたであろう金額よりも低い成約金額となってしまう可能性すらあります。根拠のない高値の査定を行う不動産会社は、選考の対象から外したほうが良いと考えられます。
point 2 あなた目線でわかりやすく説明してくれる
不動産に関する専門用語は多く、その用語を聞いただけでは理解できないことも多いものです。お客様目線の不動産会社は、必ずあなたが理解できる言葉を使い、わかるまで丁寧に説明をしてくれます。これは、売主であるあなただけでなく、あなたの物件を購入する買主にとっても同じです。あなたのマンションを専門用語ばかりの営業をされてしまうと、買主は安心して不動産の購入を進めることができません。
専門用語の多い不動産会社を避け、重要なことをわかりやすく丁寧に説明してくれる不動産会社を選ぶようにしましょう。
point 3 担当者が宅地建物取引士の有資格者であること
宅地建物取引業法では、不動産会社は5人に1人の割合で専任と宅地建物取引士を置かなければならないと規定されています。逆に言えば、5人中4人は業務に従事することができるとなります。実際に、大手不動産会社であっても、宅地建物取引士を有していない担当者は多いものです。
ただ、こと不動産の売却においては有資格者の担当者を選ぶようにしてください。後程説明しますが、契約書類の1つである重要事項説明書を説明することができるのは宅地建物取引士のみです。契約後のトラブルを避けるためにも、売却は有資格者に依頼するようにしましょう。
point 4 あなたの事情にあった売却の計画を提案してくれる
マンションの売却理由は、人それぞれです。良い担当者は、まずあなたの希望を聞き、希望に沿う形での売却計画を提案してくれます。逆に、会社の方針などで融通が利かない担当者を選ぶことは得策ではありません。
実際にそのような会社に依頼してしまうと、会社の決算期などに無理に低い金額での売却を提案してきたりと、希望通りの売却を進められない可能性が高くなります。
point 5 的確に・迅速に対応してくれる
良い担当者は、あなたが何か依頼をしたり、質問をした時の回答が早く的確です。これは、売主に対してだけでなく、そのような担当者は購入検討者に対しても同じ対応をしていると予想できます。あなたにとって気持ちの良い対応は、購入検討者にとっても良い印象を与えることができるでしょう。
熱心にあなたの事情を聞き、誠実な対応を迅速にしてくれる担当者を選ぶようにしましょう。
さいごに:あなたが信頼ができる担当者は、買主からも信用される
マンションの査定段階であなたが一番気になることは「一体いくらで売却できるのだろう」ということかもしれません。他社よりも高い査定金額を提示してくれた不動産会社に売却を依頼したくなる心理もあるかもしれません。
しかし、査定額と同様に査定段階で大切なことは、あなたが信頼できる不動産会社や担当者を見つけることです。
礼儀正しく、根拠をもって説明してくれる担当者は、あなたの物件を購入する買主からも信頼されます。
マンション売却のスタートを良い担当者と迎えられるよう、記事を参考に査定を進めてください。
最後までお読み頂きありがとうございます。あなたのマンション売却が成功することを願っております。
この記事を書いた人
- 山﨑 紘靖
- 過去に200件以上の不動産売却に携わり、 某大手不動産会社で営業成績No,1だった山崎が、 売却の専門家として、あなたの「最高額で売れた」をサポートします。
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