【再建築不可を解決】粘り強い交渉を通じて認可を取得。大手の査定よりも50%以上高い価格での売却に成功!
売却するまでの背景
「あなたの家は再建築不可物件ですね」
不動産会社からそう言われた経験のある人は、正直それほど多くないでしょう。
しかしながら、そう言われた経験のある人なら、その時の辛さや苦しみがよくわかると思います。そして今まさにそのことで悩んでいる方にとっては、今回の事例はとても助けになるはずです。
「再建築不可物件」と言われてしまうと、それで終わりのように思ってしまいますが、実際はそんなことはありません。大手の不動産会社がサジを投げたからといって、決してあきらめる必要はないのです。
今回は、再建築不可物件を解消し、無事売却までつなげることができたケースについてお伝えします。
査定を依頼していた不動産会社から想定外の一言「再建築不可物件ですけど、ご存知ですか?」
ーー今回、売却コンシェルジュへご相談されるに至った経緯からお伺いしてもよろしいでしょうか。
Y様:もともとは、私の両親が家の売却を検討していたんですね。大手の不動産会社3社ぐらいに声かけていて、色々と査定をお願いしていたようです。
その不動産会社から突然、「再建築不可物件ですけど、ご存知ですか?」と言われたんですね。
両親も私も寝耳に水で、びっくりしてしまいました。
再建築不可物件の場合だと家を建て直すことができないので、市場価格の半値以下まで売却価格が下がってしまうとのことでした。
そこで再建築不可物件をどうにか販売できるようにする方法はないかとインターネットで調べたところ、売却コンシェルジュさんに行き着いたんです。
ーー他にも不動産会社がある中で、なぜ売却コンシェルジュに目を留めたのでしょうか
Y様:まず印象的だったのは「売却を専門にしている」という点です。
代表の山崎さんの経歴も、元々は大手の不動産会社に勤務されていて、若くして独立されたとのこと。その点から売却に強く、知識も経験も豊富だろうと思いました。
またサイトの中を見てみると、物件売却についてのブログが書かれていたんですね。それがものすごく詳しい内容だったんです。
特に再建築不可物件の事例が多く、それを解消するための方法はこのようなやり方がある、と色々なパターンが書かれていました。
今回の私の家に該当するようなケースも紹介されていて、これはちょっともう相談するしかないなと(笑)。
売却時のポイント
最初は不安だった不動産会社への相談。実際に会ってみるとその心配は消えた。
ーー相談するにあたって不安などはありませんでしたか
Y様:不動産会社さんの営業の方って、押しが強かったりとか、こっちの意見を聞いてくれないとか、正直そんなイメージがありました。
でも実際に山崎さんにお会いしたら、非常に謙虚で誠実な人柄で、すごく安心することができましたね。
またその際に、再建築不可物件の売却方法について具体的なアプローチをご説明していただいたのですが、高額で売却できる可能性が十分あると言っていただき希望を持てました。
ーー売却コンシェルジュに相談することをご両親は納得されていたのでしょうか
Y様:両親は大手不動産とやり取りを進めていて、契約を結ぶ直前までいっていたんですね。
売却コンシェルジュさんのことも伝えてみたのですが、うちの両親はやはり”大手じゃない”という点で少し不安を感じているようでした。
それで1度両親を交え、山崎さんのお話を直接聞かせていただくための場を設けたんです。
その際、山崎さんはわざわざ両親の実家の方まで足を運んでくださいました。
うちの両親も山崎さんの人柄に触れて安心し、そこから「お任せしよう」ということで具体的な動きにつながっていったのです。
再建築不可に気づかず家を購入するケースは都心部に多い
ーーだいたい再建築不可に至る場合はどのようなパターンがあるのでしょうか
売却コンシェルジュ山崎(以下、山崎):これは地域性があります。例えば、都心部だと違法建築の可能性が高いんですね。そもそも建築してはいけない場所に家を建ててしまっている状態、この可能性が高いです。
ただお客様からすると不動産会社から購入しているわけですし、ちゃんとしたものを購入したという認識なんですよね。そのため、売却するときまでお気づきにならないケースが多いんです。
Y様:結局は道路の問題なんですよね。家を建てるには、道路に接していなくてはいけないんです。
私の家の前にある道路はアスファルトも舗装されていましたし、幅員もそこそこある。見た目には普通の道路なんですよね。
でも、ふたを開けてみると「これは道路ではありません。単なる通路です」と言われたわけです(笑)。
ーーそういった違法建築はどのようにして生まれるのでしょうか?
山崎:高度経済成長期には「いかに効率よく家を販売するか」が過剰に推し進められていました。
そういった中で悪意のある不動産会社が申請をごまかして、本来は建築できない場所に家を建てて販売するケースがあったようです。
なので、地価の高い都心部において違法建築が多いんですね。
再建築不可物件でまず目指すべきは「位置指定道路」の認可を取得すること
ーー再建築不可物件を解消するためには、まず何をする必要があるのでしょうか
山崎:Y様の家のケースでは、家の前の通路が建築基準法の道路に指定されてないことが問題だったんですね。なので、まずはこれを建築基準法上の道路にすることを目指しました。
実現の可能性がある建築基準法上の道路を「位置指定道路」と呼ぶのですが、この申請および認可を目指したんです。
そうすれば建築基準法上の道路に面している土地になるので、周辺の相場と変わらない金額で売却できるようになります。
これが再建築不可を解決するうえで、一番高く売れる可能性がある方法です。
ーー具体的にはどのような手順で認可を得るのでしょうか
山崎:今回「位置指定道路」の認可をもらうには、道路の幅が不足していたんですね。
道幅を広げるため、近隣の方々に事情を説明し、土地の一部を後退させていただく必要がありました。つまり、今建っている塀などを壊して数センチだけ道を広げさせてもらうわけです。
ーーそれはかなりハードルが高そうですね
山崎:そうなんです。結果的に全員の合意は得られませんでした。
Y様:もともと難しいだろうと考えていたので、私もこれは仕方のないことだなと思いましたね。
次に目指したのは「43条の2項2号」の認可。粘り強い交渉で例外的に認めてもらうことに成功
ーー位置指定道路の認可がダメになり、次はどうしたのでしょうか
山崎:次に目をつけたのは「43条の2項2号」です。
建築基準法上の道路ではないけれども、市役所や第三者の建築審査会が安全だと認めれば、例外的に建築が認められるケースがあります。それを43条の2項2号と呼ぶのですが、その認可を取ることを目指しました。
43条2項2号の基準は、武蔵野市が決めている独自の基準です。
その規定が武蔵野市では厳しく、最初は話をしてもなかなか受け入れてもらえなかったんですね。
ですけど、墨田区や新宿区の事例を伝えて「他の特定行政区ではこういう風にやっているのに、なぜ武蔵野市ではやってもらえないのか」と話をしたところ、建築主事さんが現地を見に来てくださることになりました。
実際に道路を見てみると、再建築不可とは到底思えないちゃんとした道路なわけですよ。
「これであれば例外的に認めても大丈夫なんじゃないか」と建築主事さんがおっしゃって、そこから一気に話が好転しましたね。
Y様:ただ43条の2項2号で認可を得るには、近隣の方から実印をもらう必要があったんですね。
その辺はすべて山崎さんにお任せだったのですが、何度も近隣の方や役所に通うなどしてかなり大変だったと思います。本当に感謝しかありません。
ーーつまり再建築不可物件は、43条2項2号の認可を取ればOKということでしょうか
山崎:43条2項2号は基本的にすべて個別判断なので、全部が「今回に限り」なんですね。
ですので、1つのケースでうまくいったからといって、別の案件でも同じやり方が通用するとは限らないんです。
お客様の喜びの声
当初の想定よりも50%以上高い価格で売却。売却コンシェルジュが大切にしているのは「人間関係」
ーーやはり、再建築不可物件の問題を解決するのはかなり難しいのでしょうか
山崎:不動産を売却する場合、マイナス点の無い不動産であれば、仲介会社に声をかけておくだけで問題なく売買・決済までいきます。
それが再建築不可の場合は近隣へのご挨拶や打ち合わせなど含め、ご本人様はもちろん、仲介会社・土地家屋調査士など、二人三脚で解決していく必要があるんですね。
Y様にはすごくご協力いただいていたので、その点とても助かりました。
ご協力いただけない場合だと、いくら私が頑張っても交渉のテーブルにすら持っていけないこともあるんです。
また今回の件において、近隣の方で快くご協力いただけた方のお話を聞くと、やはりY様のおじいさまやおばあさまの代から、とても良いお付き合いをされていたことがわかりました。
つまるところ、このような物件売却の成否は「人間関係」が大きく影響するんです。
ーー今回の物件は、実際どのくらいの価格で売れたのでしょうか
Y様:大手の不動産会社で出されていた想定価格よりも、トータルで50%以上高く売れました。
本来は建築NGの土地を建築しても大丈夫な土地に変えることができたので、本当にそこが大きかったですね。
解体費や価格交渉を山崎さんが代わりにしてくれたのも大変助かりました。
大手さんだったらこのような手が掛かる案件はまず引き受けないと思いますし、実際にここまで動けないと思うんですよ。本当に感謝していますね。
不動産会社を選ぶうえで大切なのは、専門知識と担当者の人柄
Y様:今回、再建築不可物件の問題を解決するにあたって、山崎さんには多大な時間と労力をかけていただきました。
不動産売却するにあたっては、大手だから安心というわけではなく、小さい会社でもいかに専門知識を持っているか、そして担当される方のお人柄が大切ということがよくわかりました。
その点において、売却コンシェルジュの山崎さんに出会えたことはとても幸運だったと思います。
山崎さんからは物件の進捗について毎週のように連絡をいただき、時には定休日や夜中の時間帯でもメールが送られてくることがありました。ちゃんと休まれているのか心配になってしまうほどでしたが、小まめにご報告いただけたことで本当に安心できました。
今回山崎さんからインタビューのお話をいただいたとき、私はこういうのはあまり得意では無いので、最初は断ろうと思ったんですね(笑)。
でもやっぱり山崎さんにここまで良くしていただいたのと、山崎さんから「今回の事例が他の売主様への励みになると思うので」と言われて、お受けさせていただくことにしました。
やはり山崎さんには何か恩返ししなければと思っていたので。
本当に感謝しております。ありがとうございました。
山崎:こちらこそ恐縮です…!
編集後記
今回は「再建築不可物件」という、特殊な売却のケースをご紹介しました。
知らないで購入した物件が違法建築だったとわかった時の衝撃はいかほどだったでしょうか。想像するだけで胸が痛くなります。
そのような複雑なケースでも、専門の知識を持った不動産会社に相談することで解決につながる可能性は十分ある。今回それがわかっただけでも、同様のケースで苦しんでいる方には大きな助けになるはずです。
人前で話すのが苦手なY様が今回インタビューをお受けくださったのも、同じような状況で苦しんでいる人が1人でも救われたら、という思いが強かったのだと思います。
再建築不可物件だからといって、すぐにあきらめる必要はありません。
まずは一度、売却コンシェルジュにご相談いただくことを心からおすすめします。
《取材・文・撮影=長濱裕作》
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