なかなか売却出来ない「戸建て」…諦める前に確認してほしい「3つの重要ポイント」

お悩み:半年以上、自宅(戸建)が売れない。
今回は、弊社に売主様から寄せられた「なかなか売却がうまくいかない中古戸建」に関する質問にお答えしていきます。
※本記事を動画でご覧になりたい方は、こちらをご覧ください。
頂いた質問は次の通りです。
「現在、戸建てを売却中です。一括査定で査定額が高く、誠実な対応だった不動産会社と売買契約を締結しましたが、販売期間は半年を過ぎたのに案内は2組しかありません。その間に金額を2回も変更したのに、担当者からは『今後案内がなければ、さらに金額を変更する必要がある』と言われています。本当に売れるのでしょうか?」
この方は、多くの方が抱えている「不動産が売れない…どうしたらいいの?」という悩みに直面しています。
私自身もこれまで数多くの売主様の売却サポートをさせていただきましたが、このようなご相談は本当に多いんです。でもご安心ください。値段が高すぎる、という問題はもちろんありますが、多くの場合、たった3つのポイントを見直すだけで、状況は大きく変わります。
今日は、あなたの不動産を「売れる」に変えるために、ぜひ確認してほしい3つのポイントについて、詳しくお話ししていきます。
不動産を売る為の3つのポイント
ポイント1:あなたの不動産は「どの地域」にありますか?「不動産価値の三極化」を理解する
まず、ご自身の不動産がどのような地域に位置しているのかを正しく把握することが非常に重要です。そのためには、日本の不動産価値が三極化していることを理解する必要があります。
この三極化とは、以下の3つの地域を指します。
今後も値上がりし、価格を維持する地域(全体の約15%)
都心部や神奈川の主要都市など、人口が集中し需要が高いエリアです。もしあなたの物件がこの地域にあるなら、多少価格が高めでも案内は入るはずです。相場が上がり続けているので、今高く出しても、時間が経てば相場が追いついてくることもあります。この場合は、焦って値下げする必要はないでしょう。
緩やかに価格が下落していく地域(全体の約70%)
郊外のベッドタウンなど、空き家が増え始めていたり、若い世代の転入が少ないエリアがこれにあたります。実は、多くの方の物件が、このタイプに該当することがほとんどです。この地域では、相場が少しずつですが確実に下落しています。今回の質問者様も同様ですが、2回も価格を変更したのに売れないとしたら、その値下げが地域の相場下落スピードに追いついていない可能性が高いです。相場が下がっているのに、ゆっくりと価格を下げていては、いつまで経っても「割高な物件」という印象を与え続けてしまいます。
すでに無価値、またはマイナス価値になっている地域(全体の約15%)
これは非常に厳しい現実ですが、需要がほとんどなく、実質的に売却が極めて困難、あるいは維持費が収益を上回ってしまう地域も存在します。
まずは、あなたの不動産がどの地域に属するのか、そしてもし下落トレンドにある地域なら、どのくらいのスピードで相場が下がっているのかを、売却を依頼している不動産会社の担当者と徹底的に調べてみてください。ここを理解することが、適切な売却戦略の第一歩になります。
ポイント2:売れないのは「売り出し金額が高すぎる」から。根拠ある再査定を!
「結局、値段が高いってことね…」そう思われるかもしれません。残念ながら、案内がほとんど入らないという事実が、売り出し金額が高すぎるという何よりの証拠です。
ですが、もちろん、相場の後追いで少しずつ下げるのも効率が悪いですし、かといって投げやりになって一気に下げすぎてしまうと、大きな損失につながりかねません。
重要なのは、どこまで下げるか、そしてその価格に根拠があるかです。
皆さんも、もう一度、次の情報を売却を依頼している不動産会社の担当者と確認し、金額の再査定を行ってくみてください。そして、根拠がある査定書を提出してもらってください。
- 同一地域の新築戸建ての売り出し価格
- 築年数があなたの物件の前後5年程度の中古戸建ての売り出し価格と、実際の成約事例
- 坪単価など、土地の相場
これらの客観的な情報に基づいて、適切な売り出し価格を再設定することが、売却成功への大きな一歩となります。
ポイント3:十分な「広告量」と「他社への情報提供」で露出を最大化する!
あなたが売却を依頼している不動産会社は、不動産会社だけが見られる「レインズ」という情報システムにあなたの不動産情報を登録しています。ちなみに、このレインズは全ての不動産会社が見ることが出来ます。
このレインズを通じて、あなたの物件に買主がいるかもしれない他の不動産会社が、物件情報を閲覧し、問い合わせをしてくることがあります。
ここで重要になってくるのが、「広告掲載の承諾」と「他社への丁寧な情報提供」です。
1. 広告掲載の承諾は「OK」に!
他の不動産会社から「弊社のポータルサイトにも情報を掲載しても良いですか?」という「広告掲載承諾」の打診があった際、これを「OK」にしているか確認してください。
不動産会社の中には自社のみで集客したいがために、これを「NG」にしているケースも少なくありません。しかし、売却を急いでいるのであれば、情報がより多くの買主の目に触れる機会を増やすことが最優先です。他の不動産会社があなたの物件情報を掲載することで、集客の窓口が広がり、結果として売却の可能性がグッと高まります。
売却が長引いている場合は、売却を依頼している不動産会社の担当者に、他社からの広告掲載承諾を「OK」にするよう依頼してみてください。これだけで状況がガラッと変わることもあります。なお、広告掲載承諾を行う不動産会社は多くても5社程度で良いと思います。あまり多くの不動産会社に広告掲載承諾を行い、結果として質の悪い広告になってしまうこともある為、広告数と質の管理には注意が必要です。
2. 他社への「丁寧な情報提供」を徹底する!
レインズを通じて、他の不動産会社から物件について問い合わせがあった際、あなたが売却を依頼している不動産会社の担当者は、物件の詳しい状況をきちんと伝えられていますか?
例えば、居住中の物件で室内写真をポータルサイトに掲載できない場合でも、
- 資料として室内写真を撮っておく 興味を持つ買主がいそうな不動産会社からの問い合わせに対し、「室内はこんな状況ですよ」と写真で提供できる準備をしておきましょう。
- リフォームの要不要や概算費用を伝える リフォームが必要な場合、「この部分はリフォームが必要で、大体これくらいの費用がかかります」といった具体的な情報を提供することで、買主は検討しやすくなります。
- 物件の「強み」を伝える どんな小さなことでも、あなたの物件の魅力やメリットを積極的に伝えてもらいましょう。
これらの情報がスムーズに、かつ丁寧に提供されることで、他社の担当者も自信を持って自身の顧客に物件を紹介でき、内覧へとつながる可能性が高まります。
最後に
不動産がなかなか売れない状況は、本当に不安で、時に「もう諦めようか」という気持ちになることもあるでしょう。しかし、今回お話しした「地域がおかれている市場の理解」、そして「根拠ある価格設定」、さらに「広告活動と情報提供の強化」という3つのポイントを見直すことで、売却成功への道は必ず開けます。
もし今、あなたが同じような悩みを抱えているなら、まずは売却を依頼している不動産会社の担当者とこれらのポイントを一つずつ確認してみてください。
最後になりますが、不動産売却に関する疑問やお悩みがある方はお気軽に弊社へお問い合わせください。どんなに難しい案件でも、売主様一人ひとりに寄り添い、売却成功を目指します。一緒に、不動産売却を成功させましょう!
この記事を書いた人

- 山﨑 紘靖
- 過去に200件以上の不動産売却に携わり、 某大手不動産会社で営業成績No,1だった山崎が、 売却の専門家として、あなたの「最高額で売れた」をサポートします。
お問合せから第二の人生が始まります。
相談は無料です。ご依頼お待ちしています。
-
- お電話でのお問い合わせ
- 03-6450-7073
-
- FAXでのお問い合わせ
- 03-6450-7138