【推奨収益物件 × 売却コンシェルジュ】販売物件から実践する不動産投資の利益確定方法
※この記事に記載されている物件は、成約となりました。
こんにちは。売却コンシェルジュの山﨑紘靖です。
今回は、当社で専任媒介にて販売している『入間市鍵山1丁目 2棟アパート』の物件紹介に合わせて、『収益不動産の資産性』及び『査定方法』について、ご説明致します。
なお、『入間市鍵山1丁目 2棟アパート』は、現在(平成28年10月26日時点)販売中の物件であり、情報公開は限定して行っているため、ご興味がある場合は、お電話もしくはこちらまでお問合せください。
さて、収益不動産にお話を戻します。昨今、マイナス金利の影響もあり、銀行融資による不動産投資が活況です。不動産は、株やFXに比べて、安定資産とも言われておりますが、人口減少や高齢化が進む現在の日本において、購入する物件の選定を間違えると大きな負債になりかねません。
投資の安定を求めるあまり都心部の収益不動産を検討しても、利回りが低く(4%~6%程度)、大規模修繕等の費用を考慮すると、投資効果としては薄くなりがちです。一方、高利回りを追及するあまり都心部から大きく離れた郊外の物件の購入をしても、長期の空室リスクが伴います。
今回の記事は、弊社物件を例に、不動産投資のひとつの考え方をわかりやすくご説明致します。最後までお読み頂き、不動産投資について皆様のお役に立てれば幸いです。
『インガムゲイン』・『キャピタルゲイン』・『出口戦略』
インカムゲインとは
不動産投資におけるインカムゲインとは、基本的に「家賃収入」を指します。
不動産投資・大家業の収入として基礎の部分です。
利回りとは
インカムゲインである家賃の年額を物件価格で割り戻した数値です。
(家賃年額 ÷ 物件価格) × 100 = 利回り(%)
たとえば、家賃年額:500万円の物件を、金5,000万円で購入した場合の利回りは、10%。つまり、5,000万円全額を家賃収入で得るために、10年要するという事になります。
利回りには、下記3種類があります。
(1) 表面利回り
(2) 想定利回り
(3) 実質利回り
(1) 表面利回り
不動産から発生している現在の家賃年額を、物件価格で割り戻した数値
(2) 想定利回り
現在、賃貸していない物件や空室を含むアパートにおいて、賃貸が成約するであろう賃料を基に、利回りを算出する方法。
建築中の新築マンションや、現在空室の部屋の家賃を想定(仮定)して行うため、必ずしもその収入を得られるわけではありません。
(3) 実質利回り
銀行の金利、固定資産税や賃貸の管理料等、年間に必要とする諸経費全てを、年額賃料から差し引き、物件価格で割り戻す方法。
空室リスクなどを加味して算出される場合もあり、NET利回りとも言われます。
キャピタルゲインとは
一般的には、不動産価格が、景気低迷期の割安な時期に購入し、好景気の時に売却した場合に得る差額の利益と言われております。
本記事では、『売却益』と表現します。
出口戦略
冒頭にも記載しましたが、日本は今後少子高齢化・人口減少が続きます。
2025年問題などとメディア等で報道されている時期まで、10年もなく、今後急速に高齢化・人口減少がおこります。
少子高齢化・人口減少社会
我が国の人口については、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」における出生中位(死亡中位)推計を基に見てみると、総人口は、2030年(平成42年)の1億1,662万人を経て、2048年(平成60年)には1億人を割って9,913万人となり、2060年(平成72年)には8,674万人になるものと見込まれている。 ~中略~ 高齢化率(高齢人口の総人口に対する割合)は2010年(平成22年)の23.0%から、2013年(平成25年)には25.1%で4人に1人を上回り、50年後の2060年(平成72年)には39.9%、すなわち2.5人に1人が65歳以上となることが見込まれている。
このように、我が国は、今後、人口減少と少子高齢化の急速な進展が現実のものとなり、この中で新たな経済成長に向けた取組が不可欠である。出典:総務省
賃貸の需要も加速度的に減少していくと予想されます。
しかし、現状は相続対策などの名目でアパートなどの新築が多く、これからも周辺に競合する物件が増えていきます。実際に需要と供給のバランスが、明確に供給過多になっている地域も多く存在しています。
これらを加味すると、これからの賃貸経営において、保有時の家賃収入と売却益を組み合わせて、どの時点で利益確定をさせるか。に焦点をあてることが重要となってきます。
基本的出口戦略
インカムゲイン + キャピタルゲイン で、利益確定できる戦略が大切
以上までの戦略は、購入までに作成(仮定)しておくことが重要となります。
では、実際に弊社で販売している収益物件で、数値化していきます。
収益不動産の戦略実例
販売物件概要
入間市鍵山1丁目2棟アパート(現在、販売中です)
■販売価格等
・金 額:7,000万円
・利回り:9.3%(表面)
・収 入:542,500円/月額・6,510,000円/年額
・現 況:満室
■土地
・権 利:所有権
・面 積:【公簿】580.4㎡(175.57坪)
■建物 積水ハウス株式会社施工
A棟
・建築年月:平成5年7月
・構 造:軽量鉄骨造スレート葺2階建
・床 面 積 :1階106.32㎡ 2階106.32㎡ 合計:212.64㎡
・間 取 り :2DK × 6部屋 1階2階同仕様
B棟
・建築年月:平成5年7月
・構 造:軽量鉄骨造スレート葺2階建
・床 面 積 :1階71.02㎡ 2階71.02㎡ 合計:142.04㎡
・間 取 り :2DK × 4部屋 1階2階同仕様
■交通
・西武池袋線「入間市」駅徒歩9分
※特急・快速急行停車駅
■総評
敷地が広く、駐車場も8台分確保された住宅地内に存する総戸数10戸の2棟アパートです。近年、空室が長期間続くことがなく、満室経営が続いております。
大規模修繕を行ったのが10年前の為、購入後、屋根や外壁の修繕が必要になると思われます。
物件のインカムゲイン
月額家賃は、金542,500円、年額家賃は、6,510,000円です。(駐車場含)
物件の利回り
651万円 ÷ 7,000万円 = 表面利回り 9.3%
物件のキャピタルゲイン(取引事例比較法)
当該物件を売却する時点を、10年後と設定(仮定)したとします。
10年後の実際の売却金額を現時点で算出することは不可能なため、過去のデータから予測して算出するものとします。
■入間市公示地価の過去から現在までの推移
2006年から2016年までの間で、入間市駅周辺の公示地価価格は約12%下落しています。2008年のリーマンショックを契機に下落し、2013年以降好景気の影響もあり、上昇に転じています。
リーマンショックと同等の経済的危機がこの先10年で起こるかは予測できませんが、人口減少なども加味し、今回の予想は、過去10年同様の12%減と仮定します。
参考までに、入間市の人口動態も下記に掲載致します。
次に、現時点での不動産価格を算出します。
■公示地価から算出した土地価格
現在の公示地価価格から算出した土地金額
□ 周辺公示地価
上記、公示地価㎡単価を、当該物件に当てはめると、
108,000円/㎡ × 580.4㎡ = 62,683,200円 となります。
公示価格から算出した土地価格
約6,260万円
■取引事例比較法で算出した土地価格
平成28年の周辺成約事例を確認すると、平均成約単価が40万円~45万円前後の為、
175.57坪(580.4㎡) × 40万円~45万円 = 7,022万円~7,900万円
当該土地は、面積が大きいことから、当該地域における流通性が低いため、▲5%の減価をし、
おおよそ6,670万円~7,505万円となります。
取引事例比較法で算出した土地価格
約6.670万円~7,505万円
なお、土地価格の査定方法については、こちらに詳しく記載してあります。
以上で算出した金額の平均値は、約6,800万円となり、先ほど予想した下落率12%で計算を行い、10年後の予想価格を算出します。
10年後の予想価格
おおよそ 6,070万円 となります。
■10年間の家賃収入を算出
10年間の人口減少予想や築年数経過による空室リスクはあるものの、駅徒歩10分以内であることや、駐車場が確保しやすいなどの利点も加味し、毎年▲5%減の収入と仮定します。
・家賃収入の推移
1年目:6,510,000円
2年目:6,184,500円
・
・
・
10年目:4,102,923円
合計: 52,244,447 円
取引事例比較法で算出したキャピタルゲイン
+ インカムゲイン
60,700,000円 + 52,244,447円 = 112,944,447円
※その他、修繕費や予想以上の空室リスクなどが発生する可能性があります。
総利益 112,944,447円 - 購入価格 70,000,000円
= 差引利益 金42,944,447円
※諸経費や管理費等の計算は行っておりません。
入間市駅北口再開発
現在、入間市では入間市駅北口再開発が行われています。平成28年3月に施工期間を7年間延長したため、完成まで時間を要しますが、当該物件の近くまで施工されるため、将来的に利便性は高まると考えられます。
駅までの距離も、徒歩9分から、完成後は徒歩6~7分ほどになる予定で、将来の売却においても有利に働くのではないかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、不動産投資のひとつの方法として、インカムゲイン・キャピタルゲインを合わせた出口戦略をご説明致しました。
今後の不動産投資は、人口減少や少子高齢化などの動態変化を見ながら、利益確定をさせる必要があると考えられます。また、当該物件に関していえば、土地の面積が大きいため、キャピタルゲインを得る売却の際は、アパートではなく、戸建分譲などの選択肢を持つことも大切です。
入間市鍵山1丁目2棟アパートは、現在販売中です。ご興味がある方は、お電話か下記お問合せ、もしくはinfo@2ndstory.jpまでご連絡をください。
今回も最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。次の機会に『DCF法』についてもご説明する予定です。
※この記事に記載されている物件は成約となりました。
この記事を書いた人
- 山﨑 紘靖
- 過去に200件以上の不動産売却に携わり、 某大手不動産会社で営業成績No,1だった山崎が、 売却の専門家として、あなたの「最高額で売れた」をサポートします。
お問合せから第二の人生が始まります。
相談は無料です。ご依頼お待ちしています。
-
- お電話でのお問い合わせ
- 03-6450-7073
-
- FAXでのお問い合わせ
- 03-6450-7138