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【売却コンシェルジュ】 再建築ができない…

【売却コンシェルジュ】 再建築ができない土地の質問 ⇒ 解決

【売却コンシェルジュ】 再建築ができない土地の質問 ⇒ 解決

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こんにちは。「第二の人生応援不動産」
売却コンシェルジュの山﨑紘靖です。

【売却コンシェルジュ】不動産を売るということ。の記事からのご質問です。

『質 問』
父親名義の不動産を相続し、売却しようと考えております。しかし、不動産会社に相談したところ、「この土地は再建築ができないため、価値は低いのではないか」と言われ、一般市場に売りに出さずに不動産会社による買取をすすめられました。買取金額が低かったこともあり、その場ではお断りしましたが、このような場合はどのような解決方法がありますか。(60代-男性)

という内容でした。

実は、こちらのご相談については、私どもで解決して無事建築できる物件として販売できたのですが、もし、調査の結果再建築不可とわかった場合の解決策をわかりやすくご説明します。

再建築不可とは?

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まれに不動産で再建築不可という情報を見ることがあると思います。再建築不可とは、文字通り「たとえそこに建物があっても、あらたに建物を建築することができない」という状況です。

再建築不可の理由については、複数ありますが、もっとも代表的な例が『接道要件を満たしていない』ことでしょう。
では、接道要件とはなにか。

(敷地等と道路との関係)
第四十三条  建築物の敷地は、道路に二メートル以上接しなければならない。ただし、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、この限りでない。(建築基準法-抜粋)
つまり、建築基準法上の道路に2m以上接していないと建築はできないということです。(例外は除く)
※今回は、建築基準法上の道路についての説明は省きます。

お話を相談に戻します。
 
再建築不可の代表的な例は下記の図の通りです。
 
再建築不可
 
 相談の土地は、図3(一番右)の事例です。
 
大手による古い分譲地内でした。(現在、その会社はありません)
 
昭和40年ころの分譲で、当初は私道を住民で共有し、間口2mで設定されていました。その後、私道を役所に寄付し、公道として管理されています。
 
役所に調査・確認をしたところ、4mと記載されている道路図面が保管されていた為、問題なく考えておりましたが、実際に測量士に依頼をし、現況図を作製したところ接面が1.98mとのことでした。
 
つまり、2cm足りないのです。
 
2cmであれ1cmであれ、2m以上の接道要件を満たさないと再建築はできません。
(ちなみに、自治体によっては、救済策があり1.8mでも認められる場合もあります)
 
所有者が相談した不動産会社は、この時点で再建築不可と判断をし、不動産会社による買取をすすめたのだと思います。
 

『再建築不可=買取』は損をする可能性もあります。

まず、接道要件を満たしていない土地と満たしている土地の違いを整理します。

○ 接道要件を満たしていない土地
・新築 ×
・増築 ×
・リフォーム ○ (条件有)

○ 接道要件を満たしている土地
・新築 ○
・増築 ○
・リフォーム ○

※ちなみに、行政に許可をとらない建築については、違法と認められる場合、「取り壊し」を含む是正勧告を受けます。

さて、上記制限はもちろん「個人」にも「不動産会社」にも適用されます。

多くの不動産会社は買取を行い、リフォームし、再度販売を行います。
投資家のお客様の場合、リフォームを行い、賃貸物件として保有します。

再建築不可の物件は、住宅ローンの利用も難しく、市場相場の60%ほどの金額で取引されることが多いため、「買取」や「投資の対象」になりやすい側面があります。

では、なぜ買取を選択した場合、損をする可能性があるか?

再建築不可の状態を解消し、建築できる土地になる「可能性」があるからです。

再建築不可から、「建築可能な土地」へ

Casual boss standing over his employee looking angry in the office

住宅地内の場合、もっとも多い需要は居住用です。建築ができる不動産にできれば市場相場で売却することができます。

私どもは、売主様専門の仲介会社として、まず再建築不可の状態の解決を目指します。

今回の相談に照らすと解決策は3通りあります。

①隣地から2cm分の土地を購入する。
②隣地と同時売却を行なう。
③道路を広げる。

今回は、③の道路を広げる方向でお話を進めることになりました。

物件が面している道路は建築基準法の42条1項5号道路といい、通常「位置指定道路」とされています。
この道路は通常私道の場合で適用されます。

しかし、今回の場合は前述の通り、寄付を行い公道として管理されています。
公道として管理されていて、尚且つ4m以上あれば「42条1項1号」として判断されるはずですが、
「位置指定道路」としての管理が変更されていないままでした。

位置指定道路とは?

建築物の敷地として利用するために、(道路法、都市計画法土地区画整理法など)他の法律によらないで造られる幅員4m以上、かつ一定の技術的基準に適合するもので、特定行政庁からその位置の指定を受けたもの(建築基準法第42条1項5号)です。

一般的に「位置指定道路」といわれていますが、これは法律上の用語ではなく、また、他の種別の道路について「法42条2項の指定道路」あるいは「○○による指定道路」など「指定」の用語が使われることもあるため、それらと混同しないようにしなければなりません。あくまでも「位置の指定」がポイントです。

「位置指定道路」は、築造時点において原則的に私道ですが、その後に公道へ移管されているケースも稀にあります。(引用:ALLABOUT)

今回、前面の「位置指定道路」の幅員が足りないのです。

位置を指定されている場所が道路でないとなると、規定を満たしていないことになり、道路はもはや「位置指定道路」ではありません。

つまり、その道路に面している全ての土地が再建築不可と判断される可能性もあります。(建築基準法の判断では、再建築不可になります)

時間を要しましたが、測量士とともに、すべての所有者に承諾をいただき、道路を片側2cm前後広げることで再建築不可の状況を解消することができました。

まとめ

結果、今回の土地は市場相場で取引を行なうことができました。

もし、当初「買取」を選択していた場合、売主様の利益が大きく目減りしていたでしょう。
さらに、周辺地域に「再建築不可」の可能性が以前残ったままになっていたと思います。

売主様のご利益を追求することは、結果的に購入された方や地域のためになります

また、不動産会社にも、それぞれ得手不得手があります。

再建築不可の不動産のことでご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

成功事例

この記事を書いた人

山﨑 紘靖
山﨑 紘靖
過去に200件以上の不動産売却に携わり、 某大手不動産会社で営業成績No,1だった山崎が、 売却の専門家として、あなたの「最高額で売れた」をサポートします。

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